前回の記事、白馬岳に登山!大雪渓と青空と紅葉に大感動の登山でした![1日目・白馬岳の大雪渓の登り編]の続きです。前日は猿倉荘から大雪渓を登って白馬岳頂上宿舎のテント場まで頑張って登りました。大雪渓を登っている最中からガスが抜けて、本当に本当に美しい景色を楽しむ事が出来ました。しかしテントを建てるあたりからガスが出てきてしまい、1日目での白馬岳の登山は断念、星空も見えずだったので、そのまま眠りについたのでした。
おはようございます。朝の4時半です。前日は暗くなる前に食事を取ったので7時には就寝。でもそんな時間に寝られるわけもなく、インターネットにもつながらないこの白馬岳頂上宿舎のテント場。(宿舎側へ移動するとドコモはLTEまで使える謎エリア)
「やることない、しかも眠れないなんて厳しいなぁ…でも考えていても仕方がない、腹をくくって寝るぞ!」
と気持ち奮い立たせ(?)たら、途中の風の音に多少目が覚めるものの、結局合計7時間ほど眠ることができました。
朝食中に満天の星空を楽しむ♪
2日目は、白馬岳から栂池自然園・ロープウェイまで6時間を予定
2日目。今日の行程は、
白馬岳 →三国境 →小蓮華山 →白馬大池 →天狗原 →栂池自然園・ロープウェイ →JR白馬岳
という縦走コース!白馬岳のコースではこれが一番人気ということで、とっても楽しみです。
テントなどの大荷物を持っての縦走、白馬大池までは大きな高低差がない大変に気持の良い道なのですが、白馬大池から栂池自然園・ロープウェイ駅までは急な下り坂が続きます。下り坂が本当に苦手な私にはシンドイかもしれないので、通常は5時間もあれば行けるらしいのですが、この日も余裕を見て6時間で計画を立てました。
朝食を食べ終えたらテントを撤収。テントの下に敷いていたグランドシートの形通りに湿気が残っていました。グランドシートの大切さを実感。
白馬岳頂上宿舎から白馬岳の頂上を目指します。白馬岳頂上宿舎から見える白馬山荘の灯りはとても近くに感じます。
前日の疲れもあって、登り坂ではすぐに息が上がっちゃう(^_^;) 白馬岳山頂でのご来光は難しいかな…?
白馬岳と唐松岳方面の分岐。手ブレひどいな。
程なく白馬山荘に到着しました。
この山荘はやはりというべきか相変わらずの大人気で、この日も相当混雑していたとのことです。一方の白馬岳頂上宿舎はテント場は混雑していましたが、白馬岳頂上宿舎の中はガラガラみたいだったので、ハイシーズンは白馬岳頂上宿舎を選択した方がトータルでは快適かも。
ところで白馬岳は富山県と長野県の県境にあるのですね。
この白馬山荘を拠点として、白馬三山を縦走するひともたくさん。ご来光を眺め杓子岳、白馬鑓ヶ岳、温泉に入って八方池へ下るのだそうです。山の上で温泉に入れるなんて贅沢♪ いつか行ってみたいなぁ。
いっそう空が白んできました。もうすぐご来光が見えそうです。
白馬岳の山頂でのご来光は無理か… ま、このケルンのところでも眺めは良さそうなので良しとしよ(^ ^)
そのケルンに到着。もう朝日が登っちゃったかな?
よかった間に合った♪ 昨日の大雪渓から見えていた妙高山方面。この日も雲海から頭がひょっこりと見えていました。
そして…
ご来光。雲海の中から太陽が登ってきました。本当に幻想的でした…
北アルプスの山々も太陽に照らされ始めました。すぐお隣の杓子岳、そして白馬鑓ヶ岳。更に奥には唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳。鹿島槍ヶ岳は厳しそうだけどチャレンジしてみたいなぁ。
そして槍ヶ岳、左端から前穂高岳〜吊尾根〜奥穂高岳〜涸沢槍〜北穂高岳。
写真中央の一番奥に乗鞍岳、そしてその後ろには戦後最悪の人的被害を出してしまった御嶽山の噴煙(噴火後2日目)が見えます。御嶽山の山体もわずかに見えますね。
さらに北アルプスの笠ヶ岳、三俣蓮華岳、野口五郎岳、水晶岳、薬師岳方面の山々がはっきり見えます。
そして右から剱岳、真砂岳、富士ノ折立、大汝山、雄山。立山三山は去年の今頃に縦走した思い出の山々。そして手前の雲海の下には黒部ダムが隠れています。
そして東側の雲海が黄金色に輝き始めました…
これは浅間山。
輝く雲海の中の八ヶ岳、その奥に富士山。
そして富士山の右には、先々週に行ってきた美ヶ原、そして王ヶ頭の電波塔群も確認することが出来ました。
そして中央アルプス。木曽駒ヶ岳へは小学校の時に行った以来。いつか再び行ってみたい。
【追記】その後木曽駒ヶ岳へも登ってきました。
本当に良いタイミングで白馬岳へチャレンジすることが出来ました。運を使っちゃったかな?
そしてご来光を眺めていたケルンから10分ほど。白馬岳の山頂に着きました。良い時期に来ることができて本当に嬉しい!
でも白馬岳山頂はさすがに大混雑。あんまりのんびりし過ぎると邪魔になりそうなので、さっそく三国境へ進むことにしました。
ということで、この旅の一番の目的である白馬岳からの稜線歩き!これがやりたくて頑張ってきたんです♪
稜線上は風が弱いというのもあったのですが、それにも増してお日様の暖かさを感じます。
この日の気温は2度もありました、でもさすがに日陰には霜柱が立っていました。
奥に見える立山三山や剱岳にも太陽が当たりだしました。
ところでこの稜線歩き、足場は決してよくはないのですが、
とてもわかり易くマーキングをしてくださっているので、まず迷子にはならないし安全に進むことができます。
稜線から見える鉢ヶ岳、雪倉岳方面。あちらも気持ちが良さそう。
今日も景色が綺麗すぎて、写真を撮ったり景色を眺めたりで全然進めない(^_^;)
麓には紅葉。きっと白馬大池方面の紅葉もきれいでしょう、楽しみ♪
そしてほどなく三国境に到着。日の出の時に伺ったのですが、司馬遼太郎原作”坂の上の雲”のNHKドラマのオープニングではこの三国境をロケ地にして、坂の上の雲を表現したそうです。
で、今回は当然、白馬大池方面へ進みます。とりあえず小蓮華山を休憩ポイントにしますか。
雪倉岳方面には池が。ちょっと気になる…
さらに遠くには朝日岳の朝日小屋が。そちらからの眺めもきっと良いことでしょうね…
道は、稜線の先に小蓮華山が見える所までやってきました。もう何人か見えますね。
振り返ると真っ青な青空、そして、
富士山と八ヶ岳は、お日様がさらに昇って色が全然違って見えます。
一方、こちらは富山の朝日町方面でしょうか?日本海もうっすら確認できます。
お日様の角度によって、景色が刻々と変化していく様が本当にすごい。時間があればずっと眺めていたい。
当然進む先の景色も、お日様の当たり方で変化していきます。
また、この辺りは道幅も広くリラックスして稜線歩きを楽しめます。
360度どこを見てても絶景が続き、そして、
小蓮華山の山頂に到着!多少のアップダウンはあるのですが、とにかく気持ちがいい、気持ち良すぎ…
右側から白馬岳、杓子岳、その裏側に白馬鑓ヶ岳、これが白馬三山ですね。
ずっと見えている鹿島槍ヶ岳、1つ手前が五竜岳、さらに手前に唐松岳。
槍ヶ岳、穂高連峰、そして乗鞍岳の向こう側、御嶽山の噴煙…
またこの日は、多くのヘリコプターが飛んでいました。北アルプスの見回りなのか、それとも御嶽山の噴火の取材なのか。
そして進む先には白馬大池が見えてきました。
山の上、雲海の上に、こんなに大きな池ができるんですね…
少し進んでまた振り返ると、昨日登った大雪渓が見えてきました。
大雪渓の麓には、昨日はガスの中だった白馬尻小屋。そちらからの眺めはどうなんだろう?
そして大雪渓。こんな急な坂道だったんだなぁ。
我ながら頑張った♪ というかこれで中級コースらしいので、上級コースの難易度を想像すると恐ろしいわ…
遠くを見ると、人が雲の上を歩いているように見えます。あそこは船越の頭ですね。
そしてその船越の頭。
そしてまた振り返る。
左側の白馬岳からずいぶん歩いてきました、それにしても本当にすごい景色。
鹿島槍ヶ岳と五竜岳。刻々と景色が変わっていきます。
ここから登山道は白馬大池まで長い下り坂が続きます。
そして白馬大池山荘が見えてきました。
この辺りからは、道には浮いた石がゴロゴロとし始めます。実際転倒事故があったのでしょう、滑りやすいです…
イモリ君、木陰に入ってなくて大丈夫?
景色がとても広いので坂はなだらかに見えるのですが、それはおそらく錯覚で、実際の坂の角度は中々なものに感じました。これで石が浮いているので事故も起こりやすいのかも。
鉢ヶ岳方面は、もう紅葉が真っ赤。ここも物凄いコントラスト。
白馬大池に近づいてくると、ハイマツの林の中を進んでいきます。そのハイマツから小鳥のカワイイさえずりが、あちらこちらから聞こえてきます。
そして白馬大池山荘に到着間近。
あれは白馬乗鞍岳のケルンだ!後であそこも通過するんだな♪
すると突然近くで鳴き声が。
おっ!
さっきから鳴いていたのは君ですか!かわいいなぁ。
そして白馬大池山荘に到着! 休憩がてらザックを置いて白馬大池に行ってみましょう。
景色が広いなぁ。
白馬大池の水はとても綺麗でした。透明度も相当ありそう。
真っ赤なナナカマド、白馬大池山荘の赤い屋根、そして青い空。
白馬大池山荘もいいな、いつか泊まってみたい。
さ、休憩も終わり。栂池自然園、この旅のゴールへ向かいましょう。
道は白馬大池山荘の脇を抜けて、白馬大池の淵を進んでいきます。
しばらくゴロゴロとした岩の上を伝っていくような道が続きます。
とても綺麗な白馬大池でした。ありがとうございました。
ほどなく白馬大池のすぐ隣にある乗鞍岳の大きなケルンが見えてきました。
そしてその白馬乗鞍岳に到着。これも立派な山… 山なの? 白馬乗鞍岳の頂上付近は平ぺったい。
頂上とは書いてあるけど、後ろの方が高く見えるよ…
ここで白馬岳の眺めとはお別れ。また登りたいな白馬岳、バイバイ。
白馬乗鞍岳の平ぺったいところを過ぎると、
天狗原まで一気の急な下り坂が続いてきます。いよいよ雲海に突入。
雲海から頭が見えていた妙高山も見えなくなってきました。
そしてここにも雪渓があります。下り坂の雪渓は緊張します。
横断する距離は短いのですが慎重にならざるを得ないので、混雑している時にはここが渋滞ポイントになるのだそうです。
そして天狗原が見えてきました!この辺りの紅葉はピークですね。綺麗な赤色だ(^_^)
でも道は岩だらけの急な下り坂。転んだら相当に痛いぞ…
足元に注意しなくちゃいけないのですが、景色も見逃したくない…
かなり急な下り坂を抜けると天狗原に到着。
天狗原でまた休憩することにしました。それはもう本当に本当に、ずっと見ていたい景色でした。
こんな所を歩いてきたのかぁ。嬉しいなぁ。
休憩を終えて天狗原を抜け、いよいよ栂池自然園・ロープウェイへ向かいましょう。
ここからさらに下り坂が続き、樹林帯を縫って下っていきます。なので雄大な景色ともお別れ。
木々の隙間から栂池自然園が見えてきました。
景色が狭くなってしまいましたが、時折見える紅葉や景色もやはり綺麗。
そして栂池ロープウェイが見えてきました。もうすぐゴールです。
このあたりから、苦手の下り坂に足がヤラれ始めました(^_^;) やっぱり下り坂はダメだ…
限界近くになってきたところで、
無事に栂池自然園へ到着!ご来光からここまで6時間30分、予定時間を30分オーバーしてしまいましたが、本当に充実した山歩きでした!ここからロープウェイとゴンドラで下っていきます。
ロープウェイの自然園駅までの紅葉も大変見事な景色でした。
そして栂池ロープウェイの自然園駅。
ロープウェイとゴンドラ片道1920円なりぃ!通常20分間隔運行のロープウェイは、この日は10分間隔で運転していました。繁忙期はこうなるみたいです。
そしてさらにゴンドラで下っていきます。ゴンドラで思わずウトウト…
そして終点、麓の栂池高原駅に到着!疲れたけど気持ちよかったなぁ。
栂池高原バス停の場所、ゴンドラ栂池高原駅から栂池高原バス停までは徒歩2分ほどの所にあります
ゴンドラで栂池高原駅まで下ってきて少し迷ったのが、栂池高原のバス停の場所。ゴンドラ栂池高原駅周辺にはバス停までの案内看板らしき物が無かったので、ここで記載しておきます。
大きな地図で見る
左側の灰色の建物が栂池高原総合センター、右側の黄色(オレンジ?)の小屋が栂池高原バス停です。
とりあえず道に出て坂を下っていけば栂池高原のバス停に着くことができます。
栂池高原総合センターで切符を購入しておくとスムーズ
栂池高原バス停の向かいにある栂池高原総合センター。ここで目的地までのバスのきっぷを購入しておくと乗車がスムーズに進みます。運転手さんから購入することも出来る様子なのですが、ワンマン運行で「先払い制」ということもあり、モタモタしてしまうと他の乗客の乗車に時間がかかり迷惑になりかねませんのでご注意を。
栂池高原のバス停からJR白馬駅まで560円なりぃ!
いよいよ白馬岳ともお別れ。素敵な2日間でした。
のんびり走るバスの中でもウトウトしていたら、あっという間にJR白馬駅に到着。
そして八十二銀行の白馬支店の砂利の駐車場まで戻ってきました。
天気に恵まれて、本当に本当に素晴らしい景色を見せてくれました白馬岳登山。この2日間の白馬岳では、大雪渓・紅葉・真っ青な空、こんなにも雄大な景色を見ることができて”幸せな気持ち”を感じることが出来ました。
登山道はそこそこ距離も長く時間もかかるので、らくらく登山というわけにはいきませんが、本当に素晴らしい経験をさせてもらえるのは間違いありません。
「絶対にまた再び白馬岳に登りたい!」
そう思わせる素敵な登山なのでした。
関連リンク
白馬村観光局-登山モデルコース