前回の記事、屋久島縦走、宮之浦岳〜縄文杉〜天狗岩〜白谷雲水峡【その1、小屋&テント泊編】の続きです。
宮之浦岳を超えて新高塚小屋まで下りてきたブログ主。恐ろしく混雑していた新高塚小屋での宿泊を諦め雨の中テントを竣工、一晩を過ごしました。
そして縦走最終日の3日目は、縄文杉から太鼓岩などを経て白谷雲水峡まで戻る、屋久島の名物杉たちを愛でる行程です。
今回はその3日目の様子をご紹介。
屋久島縦走、新高塚小屋〜白谷雲水峡
縦走最終日は、テント泊した新高塚小屋を出発、
- 縄文杉
- 夫婦杉
- 大王杉
- ウイルソン株
- 三代杉
- 太鼓岩
- 三本槍杉
- 三本足杉
と順番に経て、白谷雲水峡のバス停までもどってきました。
ゴールデンウィークの縄文杉ツアーは大渋滞
ゴールデンウィークの屋久島・縄文杉へのツアーは大混雑(この日のツアー客はおよそ500人!)します。登山道はツアー客とのすれ違いに苦労するので、コースタイムはかなり厳しくなります。
お互いの譲り合いで凌ぐしか手段はありません。覚悟しておきましょう。
屋久島縦走、雨上がりの朝
おはようございま、縦走3日目の朝。
新高塚小屋でのテント場は、周りの話し声やデッキを歩く音で賑やか。そんな中でもいつもの通り寝坊気味なブログ主です。
朝食を終え、テントを出ると周りの人はすでに撤収済みで人もまばら。ブログ主も雨で濡れたテントを撤収しました。今回はお世話になりました。
新高塚小屋の干し物もかなり無くなってる。小屋の人もかなりの人が出発済なのでしょう。
ということで、新高塚小屋を出発!この山旅の大きな目的のひとつ、縄文杉へ向かいます。
新高塚小屋から縄文杉まではわずか1.9km。ゴールデンウィークの縄文杉は、ツアー客でものすごい人出になるから、早く縄文杉に到着できる新高塚小屋での1泊は必須だったんです。
途中、木々の間からは翁岳と、
昨日は雨の中だった宮之浦岳。今日は眺めが良いんだろうなぁ(T_T)
そして高塚小屋。こっちはずいぶん可愛らしい小屋。こっちの方が新しく見えるけど「新」の字はこっちには無し。
換気のため(?)か、ドアが開いていたので中を覗いたら、人はほとんどいらっしゃいませんでした。
そして、高塚小屋からわずかな所にデッキが!
ということは…
会いたかった縄文杉!
すげー!縄文杉だ!
樹齢推定3,000年以上の大木である縄文杉は高さが25.3m! デッキからはやや離れているけれど、それでもやっぱりでかい!
胸高周囲は16.4mも!でも中は空洞になっているそうです。
登山を始める前から一度は見たかった「縄文杉」、他に人がいない静かな中で見ることができて本当に良かった(^^)
すごい荘厳な雰囲気な縄文杉。ずっと見てられるけれど、下界から登ってくる人がチラホラ来始めたので、先へ進みましょう。
縄文杉から少しで夫婦杉。2本の杉の木が、この高い位置でつながっているのは珍しいらしい。
さらに近くには大王杉。縄文杉が見つかるまでは島内最大の杉と思われていたので、大王杉と名付けられたそうす。
大王杉を通過した頃から、麓からのツアー客とすれ違う事がさらに多くなってきた。
道が狭いから、こういうすれ違いができるような木道以外では、すれ違いは困難。
団体ツアーに捕まると、数分足止めは当たり前。これは大変だ…
そしてウイルソン株。
1700年代に伐採されたらしいウイルソン株は、大正時代にこれを調査したアメリカの植物学者ウィルソン博士にちなんで命名されたとの事。
角度によってハートに見えるウイルソン株。Theインスタ映え。
これは翁杉の跡。2010年9月、嵐でも何でも無い静かな夜に折れてしまったそうです。
それでも、この株から新しい杉が生まれてくるのでしょう。
お!
これがトロッコ道か。このトロッコ道を楠川分岐までしばらく下ります。
下りてきた所にはこんな綺麗な滝が。およそこの流れに沿うように引かれています。
やっぱり今日はいい天気だなぁ…
翁岳、
そして宮之浦岳かな。
トロッコの方向転換用のデルタ線かな?
仁王杉(阿形)、もう一つの吽(うん)形の方は2000年に倒れてしまったそうです。
これは石塚山ですね。
やっぱり晴れた日に歩くのは気持ちが良いねぇ、雨とは違うねぇ。
橋だ、
きれいな流れ、雨が多く降るのに水がほとんど濁ってないのはほんとにすごい。
トロッコ道はグネっと曲がって、先程渡った橋がチラ見。
そして三代杉。
一番大きな株の初代の杉が樹齢およそ1200年で倒れ、その上に育った二代目はおよそ1000年で人によって伐採され、その切り株の上に今の三代目が生えて今の“三代杉”の姿なのだそうです。
ここでヤクザルさんの群れと遭遇。子ザルもいて、お母さんピリピリしてました。なんて思っていたら、
ブログ主は分岐を楠川分岐を気づかずに通過していた事に気づく\(^o^)/オワタ
急いで楠川分岐まで戻ってきましたが、約1時間のロスタイム。すれ違いで時間かかったのに、さらに凡ミス…
いやぁ、登り返しはシンドいねぇ(汗)
岩が屋根になってる「辻の岩屋」
雨宿りにも良さげだけど、根本でボキッと折れやしないかと不安になる。
そして太鼓岩への分岐に到着。ここに荷物をデポって太鼓岩へ登っていきます。
分岐には家族連れがたくさん、白谷雲水峡からは近いから、太鼓岩までのツアー客も多いとの事。
坂は急騰だけれど、荷物がないととっても楽ちん。
Oh,ビューティフォー!
あれは宮之浦岳だ、いい天気だなぁ。
翁岳、あの向こう側を歩いていたんだよね。
太忠岳、天柱石は40mもの高さがあるそうです。
モヤってるけれど、いい眺め。近くのガイドさん曰く「こんな眺めの良い日はあまり無い」そうです。
あと1日早ければ良かったのに…
まぁ天気ばかりは仕方ないか。
それでは、いよいよゴールの白谷雲水峡まで行きましょう。
苔むす森。白谷雲水峡はもののけ姫のモデルになったと言われているエリア。
もしかしたらこのあたりがもののけ姫のモデルになった場所なのかな?
七本杉、途中でポッキリ折れてしまってるのも、ある意味”屋久島っぽい”かも。
ここから少し寄り道して、白谷小屋方面へ向かいます。
白谷雲水峡のバス停(白谷広場管理棟)へはちょっと遠回りだけど、折角だからね。
これはくぐり杉。荷物が邪魔だけど、くぐっておきました。
先程の分岐からは、人が一気に少なくなって静かな山歩きに。
やっぱり遠回りの道は不人気なのね。
せせらぎを渡渉すると、
三本槍杉。傾いている初代は枯れてしまって、その上に育った3本の杉を、毛利元就の3本の矢に準えて命名されたそうです。
三本足杉。三脚みたいな足は、根本に枯れてしまった木があったからでしょう。
二代大杉、これも立派だ。
しばらくアップダウンを繰り返して山道を進むと、対岸から人の声が聞こえてきた。
とうとう白谷雲水峡へやってきました(^^)
これは飛流おとし。スパッと切られたかのような流れがすごい。
大きな岩の上を下って、
管理棟、白谷雲水峡のバス停まで戻ってきました。
この時間はバス待ちの人が多くて、臨時便も出ました。
いやぁ、まぁまぁ疲れたけれど、それは心地よい疲労感(^^)
縄文杉ツアー客とのすれ違いに時間がかかり、さらに分岐を通り過ぎるというミスをして、予定より2時間も遅くなってしまいましたが、無事に戻ってこられました。
たけめまえかわ氏、文化的生活に戻る。 pic.twitter.com/OBL5GvZZrA
— たけめ まえかわ@波よ来い 6発程来い (@maekawamaekawa) 2019年5月2日
大きな荷物を背負っての縦走登山。離島ならではのアクセスの悪さや、名物(?)の雨にも降られて大変な事もあったけれど、いつか見たいと思っていた縄文杉を見ることができて本当に良かった(^^)
1つの山行で四季を感じることができるという屋久島の縦走。
宮之浦岳山頂での天気には恵まれませんでしたが、このくらいなら是非再チャレンジしたいなぁと思える楽しい山行だったのでした。