今回登ってきたのは、冬の八ヶ岳・天狗岳。厳冬期の八ヶ岳へは、以前は北八ヶ岳の北横岳へ日帰りで登ってきたことはありました。
そしてこの日は、1泊でしかもテント泊。黒百合ヒュッテのテント場で1泊して、翌朝の天狗岳の日の出狙いで登ってきました。
ということで、今回もブログ主の動画作成の様子を含めてご紹介。
冬季休業中の唐沢鉱泉から黒百合ヒュッテへ
名古屋から3時間ほど、冬季休業中の唐沢鉱泉までやってきました。道は所々で氷結しており、自分の運転テクニックでは不安だったので、2kmほど下った路側帯へ車を駐めてここまで歩いてきました。およそ1時間のロス。
翌日、冷えたであろう体をほっこり温まれたら良かったけれど、こればかりは仕方ない。
唐沢鉱泉から本日の目的地である黒百合ヒュッテまでは、標準コースタイムで2時間ほど。冬用の大荷物を背負ってなので、標準コースタイム通りに行ければ良しとしよう。
道は、黒百合ヒュッテの手前まで樹林帯を進みます。
2019年~2020年冬シーズンは超の付くくらいの暖冬で、もしかしたら道中は雪が全然ないのかも…なんて想像していたけれど、森の中であっても雪がいっぱい。
まぁこれでも少ない方なのかもしれないけれど。
渋の湯方面との合流を過ぎ、黙々と登って行くと中山展望台方面が開けてきた。ここまで来たら黒百合ヒュッテはもう少し。
ということで、唐沢鉱泉から2時間ほどで黒百合ヒュッテへ到着。荷物は重たいけれど気温が低いから、それほどシンドくないのは冬ならではだよね。
ここをキャンプ地とする!
厳冬期の冬キャンプでは、真っ先に水作り。水というかお湯さえ作れれば、真冬のキャンプも何とかなる。ご飯は当然、湯たんぽも作れるし。
この日のキャンプのために導入した、SOTOのガソリンバーナー「SOD-371」が能力を発揮。
ガスストーブだと、低温下では火力が落ちて全然温まらない事が多いけれど、こいつはガソリンストーブなので全く問題なし。ガスよりは嵩張るけれど、この使い勝手なら文句言えない。というか文句なし。
マイナス12℃の夜明け前
翌朝。気温はマイナス12℃、思ったほど寒くはならなずだったのですが、
前日、テントを建てる時に整地を手抜きしたのがいけなかった。
少し斜めっているので、寝ている間にズリ落ちてしまい、その都度目が覚めてしまった。
教訓:寝るための手間は惜しんではいけない!
黒百合ヒュッテを出発してしばらくは、真っ暗な樹林帯をすすみ稜線へ出る。どうやらこの日の一番乗りらしく踏み跡も分かりづらい。強い西風にも注意だが道迷いにすごく注意、ルートファインディング能力重要。
ほどなく空が白み始めた。東天狗岳でのご来光には間に合いそう。
そして黒百合ヒュッテから1時間足らずで東天狗岳の山頂に到着、寒風吹きすさぶ山頂で夜明け待ち。
待ってる間のマジックアワーが素敵。
山頂に着いて30分足らずして夜明けを迎えることができました。おはようございます。今日は寒いですね(汗)
厳冬期、天狗岳山頂からの眺め
お隣の根石岳から硫黄岳、赤岳、権現岳。
南アルプスは、右から鋸岳から甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、そして北岳。
左から木曽駒ヶ岳、真ん中の白いのが御嶽山、そして右へ連なる山々は北アルプス。
一番左は乗鞍岳。そして奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳、大キレットを超えて槍ヶ岳。一番手前のスキー場が見えるのが霧ヶ峰、その奥には鉢伏山と高ボッチ高原。
左から針ノ木岳、蓮華岳。中央には鹿島槍ヶ岳、その右に五龍岳、唐松岳。そして右端は白馬岳。手前のは蓼科山。
いや、とっても良い眺めでございました。
そしてテントを撤収、帰路につくのでした。
強いお願い:厳冬期の登山・テント泊について
帰宅当日、あるソロ女性が全く同じルート(黒百合ヒュッテ経由の天狗岳)を行ったまま、道迷いのためお亡くなりになったという報道がありました。
ブログ主が、下山ですれ違ったあのソロの女性だったかも…
真冬の登山・キャンプは、寒さに対する準備、道迷いをしない準備など、夏季の登山とはまったくレベルの違う環境になります。
ブログ主や、他の人が続々と冬山登山の動画などをアップロードしていますが、それを見て「私もできるだろう」と安易に思わず、天気や装備等しっかり情報収集・準備をして、できれば経験者に同行してもらい安全第一で楽しんで下さい。