今回登ってきたのは御嶽山。前回登ったのは噴火のほぼ1年前の2013年9月28、それ以来の御嶽山の登山になります。ちょうど噴火から2年ほど経ち、現在は規制区域も若干緩和された御嶽山。連続で9月末に登山に連れて行ってもらっていた思い出のこの山に今回久しぶりに登ってみることにしました。
そんな御嶽山の登山の様子をご紹介。
【追記】剣ヶ峰への解禁期間に登ってきました。
御嶽山、二の池の現状は何度見ても寂しい。 pic.twitter.com/nbuNNJZHoC
— たけめ まえかわ (@maekawamaekawa) 2018年10月8日
その時の様子はこちら↓。
2019年は7月1日〜10月16日まで登山道の規制を解除
2018年、ブログ主も登った時は9月下旬からの13日間だけ規制解除がなされていましたが2019年は、
- 2019年7月1日10時〜2019年10月16日14時
の間で、登山道の規制が一時解除されるとのことです。ちなみにこの期間中は、建て替えたニノ池小屋本館のパトロール隊員の拠点として開いている期間なのだそうです。
また王滝村から王滝ルートでは、2019年9月末を目処として規制解除できるように目指しているとの事です。
濁河温泉の小坂口登山口から単純往復
御嶽山の登山ルートは、
- 王滝口ルート
- 小坂口ルート
- 黒沢口ルート
- 開田口ルート
があります。今までブログ主は、王滝口ルートと黒沢口ルートで登ったことがありますが、今回は岐阜県側の濁河温泉の小坂口ルートで、黒沢口ルートの石室山荘近くまで行き、そして摩利支天山経由で戻ってくるコースを選択しました。
小坂登山道でのコースタイム
濁河温泉の小坂登山口から五ノ池小屋まで3時間半、御嶽山山頂付近で休憩も含めて4時間。下山で2時間の合計9時間で計画しました。
出発地 | 行程 | 想定コースタイム |
小坂登山口(濁河温泉駐車場) | 五の池小屋~飛騨頂上~賽の河原避難小屋~二ノ池小屋(本館)~石室山荘~二ノ池小屋(本館)~二ノ池小屋(新館)~摩利支天~五の池小屋~小坂登山口(濁河温泉駐車場) | 9時間 |
小坂登山口の駐車場は濁河温泉近く
小坂登山口のすぐ脇に30台ほど駐車できる駐車場があります。
↓登山口近くの駐車場ストリートビュー
この白い建物の右側に下り坂があって、そこにも駐車場があります。ここに駐められなくても、他にここから少し下った所にも駐車場として利用させてもらえる所がありますので、そこそこの20台くらいは駐められそうです。
駐車場のマップコードとプラスコード
いつものマップコードも貼っていきます。
- マップコード 509 024 372*18
- プラスコード WFF2+C6 下呂市、岐阜県
↓小坂登山口のストリートビュー↓
先程の駐車場のすぐ脇に小坂口の登山口があります。というかこんなところまでストリートビューがあるのが驚き。
小坂口ルートは虫が多い!
今回登っていて感じたのは、とにかくハエなど虫がおぞましく多かった小坂口ルート。蚊取り線香や虫除けスプレー、虫よけネットを必ず持っていくことをおすすめします!
登山届の提出は必須です!
(御嶽山に限った話ではないですが)ここ御嶽山はでは必ず登山届を提出しなければなりません!ちゃんと提出して登りましょう。
おはようございます。御嶽山の小坂口ルートの入口にやってきました。
登山口には登山届のポストがあります。ここには下山届に使うカードサイズの登山届提出済証がありますので、下山時にはこのカードをポストに投函しましょう。
この日はとってもいい天気、ガスがでないといいな。
噴火口から1km範囲は進入禁止。王滝口ルートからはほとんど登れないことになるのね。
正面に見えてるのは御嶽山の北側にある継子岳(ままこだけ)。
五の池小屋のすぐ近く、飛騨山頂まで210分、3時間半の道のりです。
さぁ御嶽山に出発です。小坂登山道は木道が整備されていましたが、古くて湿っているのでとにかく滑る!下りでは本当に気を付けないとね。
所々で木道は朽ちていて通行禁止になっていました。迂回路はあるのですが、木道の再整備は費用もかかるし仕方ないかな。
白樺からの木漏れ日がきれい。
2つ目の吊橋を通過して、
ん?ジョーズ岩?
これがジョーズ岩、ね?
湯の花峠を通過して、
蛙岩を通過。こういうのはペイントしない方がいいと思う、猿投山のもそうだけど。
21番看板を通過、ちなみに頂上が42番が頂上だったのでちょうど半分。
シラタマノキ。
ゴゼンタチバナの赤い実。カワイイなぁ。
のぞき岩に到着、向こうに見える摩利支天山。摩利支天へは帰りによる予定のブログ主です。
【悲報】お助け水は枯れてしまっていました…助けてくれない(*_*;
樹林帯を黙々と登ってきて、はたと気づくと植生が変わり始めて、
さらに森林限界を超えると、北側が大きく開けていました。
ただ遠くは雲が広がって、残念ながら北アルプスまでは見えない感じ。
お隣の乗鞍岳。
左下の赤い屋根辺りは小坂口の濁河温泉、陸上トラックは濁河温泉高原スポーツレクリエーションセンターですね。
登山道はここまで来れば、
五の池小屋までもう少し。
コマクサはまた来年だね。
ということで五ノ池小屋に到着。標準コースタイム3時間半のところを2時間あまりで着いちゃいました。標準コースタイムはだいぶん甘めの設定でした。
ここ五ノ池小屋のテラスに何やら建材が。
お兄様に聞いてみたら、屋根にケブラー(防弾チョッキに使われる素材)を貼って火山の噴火に備えるのだそうです。復興に向けて少しずつ進んでいるようです。
五ノ池小屋で少し休憩させてもらって再出発。
まずは、摩利支天山の巻道でニノ池へ向かいます。
イワギキョウ
三ノ池が遠くになってきて、
御嶽山の噴煙が見え始めると、
賽の河原(さいのがわら)避難小屋近く、三ノ池と剣ヶ峰の分岐に到着。
剣ヶ峰山頂の御嶽神社山頂奥社と鐘が見えます。あそこは今だに立入禁止区域。
中央にはニノ池小屋(新館)、左側にはニノ池小屋(本館)と名前の由来であるニノ池があります。
ということでニノ池に向うと、
火山灰で池の水は白く濁り、ブログ主が知っているニノ池の姿とは全く変わってしまっていました。
当時(2013年9月28日土曜日)のニノ池は、エメラルドグリーンのとっても綺麗な池でしたが…
池の畔の積り乾燥した火山灰は、石膏のようにカチカチに固まっていました。
ここは窪地になっているので、余計に火山灰が溜まりやすかったのかな…
そしてニノ池小屋(本館)は閉鎖中。今後は木曽町が所有者から買い取って解体、山小屋として再建するそうです。
ニノ池も超えて石室山荘方面まで行ってみます。
ニノ池から黒沢口ルートの合流点近くまで来ると、
眼下に王滝口登山道の入口が見えます。そしてここから振り返ると、
剣ヶ峰山荘、頂上山荘、御嶽神社頂上奥社が見えます。これらは大きく破損しています。噴火当時のままなのでしょうか。
これは剣ヶ峰山荘、
そして頂上山荘。
頂上山荘と御嶽神社山頂奥社の間を通って、最後の石階段を登って剣ヶ峰の山頂だった。
頂上山荘は解体してシェルターに建て替え予定。剣ヶ峰山荘は未定なのだそうです。
覚明堂付近からは南東側が大きく開け、中央アルプスが綺麗に見渡せます。ちなみに覚明堂は閉鎖、撤退を決めたそうです。
木曽駒ヶ岳から中岳、そして宝剣岳をハッキリ確認。
奥の山並みは南アルプスの聖岳か荒川岳あたりでしょうか?
景色を楽しみたかったけど何となく楽しめず。とりあえず摩利支天山方面へ戻ります。
というのも、ブログ主的にはニノ池の変化っぷりに動揺しておりまして、
この辺りのどこかに行方不明の方がいらっしゃるはず。何とかならないものでしょうか。
そしてニノ池小屋の新館までやってきました。このニノ池小屋(新館)も閉鎖中。
ここの庭をお借りしてさっさと昼食。
それでは摩利支天山の山頂(写真の左側)へ向かいましょう。
まずは賽の河原避難小屋から摩利支天山乗越へ。
摩利支天乗越は、摩利支天山と五ノ池小屋方面との分岐でもあります。
摩利支天山の登山道は狭くて歩きにくく、場所によっては高度感も多少あったり。
そんな道を慎重に進むと、
摩利支天山の山頂に到着、本日最高地点。ほとんど3000mあるのね。
剣ヶ峰方面、この日は噴煙も多めだったかも。
北側には五ノ池小屋と小坂口登山道も見えます。さぁ戻りましょう。
エメラルドグリーンの美しい三ノ池を眺めつつ、
五の池小屋で休憩させてもらって、
虫が嫌になるほど多かったので一気に下ってきました、すっごい疲れた(^_^;) 帰りに寄った濁河温泉はとってもいいお湯でした!
噴火口から1km圏内が立入禁止区域の御嶽山。立入禁止区域の解除のメドは立っていない状況ですが、それ以外の五の池小屋や石室山荘、スキー場や濁河温泉は普通に営業しています。ちょっと怖いな...と思っている人も、このブログで御嶽山や温泉、スキー場に行ってみようかなって思って下されば幸いです。
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