今回登ってきたのは奥穂高岳!日本で3番目に標高の高い3190mもある奥穂高岳は、涸沢をルートにすれば綺麗な紅葉も愛でることがき、いつかはチャレンジしてみたかった百名山の1つでした。
それは白馬岳の縦走以来、紅葉の最盛期だった白馬岳縦走の美しい景色が忘れられず、同じ時期に北アルプスに行ってみたいという想いがあり続けたブログ主。
そんな想いもあったのですが、奥穂高岳は距離もあったりコースも難しい部分もあったりで、自分にはなかなかチャレンジできずにいました。
そして翌年2015年。当初この9月末も予報では雨予報でしたが2日前にやや天気は持ち直す予報になり、これは是非行かねば!ということで暖めていたプランを行動に移す事にしたのでした。
その様子の1日目、上高地から穂高岳山荘までの様子をご紹介。
奥穂高岳への登山プラン
今回は上高地を拠点、反時計回りルートでグルっと1周です
今回の奥穂高岳への登山は、上高地を出発して涸沢経由で穂高岳山荘で宿泊、翌日に奥穂高岳から吊尾根、前穂高岳を行き、重太郎新道を下るルートを計画しました。
1日目:穂高岳山荘への登山ルートは、上高地から涸沢経由で
奥穂高岳に登るには、様々なルートがあります。
- 【涸沢コース】
上高地 →明神 →徳沢 →横尾 →涸沢 →ザイテングラート →穂高岳山荘 →奥穂高岳 - 【白出沢コース】
新穂高 →穂高平小屋 →白出沢出合 →重太郎橋 →荷継小屋跡 →穂高岳山荘 →奥穂高岳 - 【岳沢ルート】
上高地 →岳沢小屋 →重太郎新道 →紀美子平 →吊尾根 →奥穂高岳
などがあります。
今回ブログ主は、一番メジャーなコースである涸沢コースを選択、1日で穂高岳山荘まで歩きました。2日目は穂高岳山荘から奥穂高岳→吊尾根→前穂高岳→岳沢小屋を経由して上高地へ下山する予定です。
上高地から涸沢経由で奥穂高岳ルートは、本来は2泊3日のコース
今回の上高地から涸沢を経由して奥穂高岳へ向かい岳沢で下るこのコース、これは2泊3日で行くコースだそうです。それを1泊で行ってきましたが、結果的にはやっぱりとても疲れました(^_^;) 涸沢小屋もしくは涸沢ヒュッテで1泊、穂高岳山荘で1泊などと余裕を見た方が登山そのものを楽しめると思います。
涸沢コース、1日目のコースタイム
1日目の涸沢コースは、上高地〜横尾まで3時間 横尾から涸沢まで3時間 涸沢から穂高岳山荘まで2時間、休憩を含めて合計9時間半で計画を立てました。
出発地 | 行程 | 想定コースタイム |
1日目:上高地バスターミナル | 明神~徳沢~横尾~涸沢山荘~穂高岳山荘 | 9時間30分 |
奥穂高岳登山の出発地、上高地への駐車場
今回利用した沢渡第二駐車場(足湯公園)の場所
1日600円で利用することができます。午前0時を起点に計算しているみたいなので、上手に時間を調整して利用するのをオススメします。
沢渡第二駐車場(足湯公園)から沢渡バスターミナルへの移動
以前は沢渡第二駐車場からバスが出ていましたが、今は降車のみ。バスに乗車するには沢渡バスターミナルへ移動する必要があります。といっても歩いて3分ほどで移動できる距離です。
おはようございます。朝4時半。沢渡バスターミナルまでやってきました。車は沢渡の市営の沢渡第二駐車場、通称「足湯公園」に駐車しました。
この日の始発バスは、4時40分という行楽シーズン特定日の一番早い便。これに乗る予定でしたが、タクシー4人乗りに誘って頂いて4,200円÷4人=1,050円で上高地バスターミナルまで行けることになりました。
※喜んでいたのですが、片道1,250円のバスは往復だと2,050円に割引になります。冷静に計算すると往復ともにタクシー4人乗り確定じゃなければバスの往復がお得です(^_^;)
時間的メリットのタクシーですが釜トンネルの開通時間は朝5時。4時40分発より早くタクシー乗れたのに意味無くなっちゃいました。
そんなこんなで上高地バスターミナルに到着。
釜トンネルの開門と同時に通行してきた人で、もうこんなに人がわんさか。みんなはどこに行くのだろう?
後続のバスやタクシーも続々と到着し、そして空も明けてきました。天気は残念そうですが...
荷物の最終チェックと登山届を提出して、いよいよ出発!
上高地バスターミナルから5分ほど、上高地のランドマークである河童橋は通過。帰りにも通るからね。
今回のコースの最初、横尾までの道は、およそ梓川沿いを歩いて行きます。アップダウンもほとんどないハイキングコースだったりするので、ウォームアップにはいい感じです(^_^)
天気予報では天気は良くなるとは言ってたけど、どうなるだろう...
と、あーだこーだ考えていたら、いつの間にか明神に到着。河童橋から50分ほどでした。
ここでは休憩せず徳沢に向かいます。
明神を過ぎても、ひたすら梓川沿いの林の中を進みます。
霧雨の林の中にオオカメノキの赤い実。この日、なぜかとても印象的な光景でした。
道の脇には倒木が印象的な小さな池が。
そこには湧き水がコンコンと湧き出していました。綺麗だなぁ。
所々で、梓川から明神岳方面が開けます。天気が良ければどんな景色なんだろうと想像したり。
そして明神からさらに50分ほどで、徳沢に到着しました。キャンプするだけに寄るのも楽しそう(^^)
※キャンプしてきちゃいました。
徳沢にあるこの徳沢園は、井上靖の小説「氷壁」の舞台になってる山小屋ですよね、読んだこと無いけど(^_^;)
霧雨もほとんど止んだため、ここでカッパを脱ぎ、ついでに10分ほど休憩しました。横尾まであと4km弱か。
新村橋。屏風岩の方向から涸沢ヒュッテまで行けるルートでもあります。でもこのルートはサブルートらしく、この日も新村橋を行く人は見かけませんでした。
ショウジョウバカマかな?
道はひたすら梓川沿いを歩いて、
お!
横尾山荘に到着!休憩含めて2時間半ほどで到着することができました。ここでまた10分ほどの休憩と、水の補給をさせてもらいました。
横尾山荘のお隣で新しい建物作ってる、儲かってるんだな...
ところでこの地図のように、横尾から涸沢、ザイテングラートを経て穂高岳山荘まで向かいます。まだまだ先は長い…
またこの地図には、最近の北アルプス近辺での怪我や死亡事故なども掲載されていました。油断禁物、気を引き締めて注意して。
さぁ休憩も終わり。お昼ごはんの予定の涸沢までまだ6kmの山道が控えてます。
そして横尾大橋は、本格的な登山道の始まりのランドマークでもあります。
ということで、ここから先は装備を持っていない人、時間が遅い場合は通行禁止です。
ここで梓川とはお別れ。また上高地で会おうね。
橋を渡ったら、さっそく登山道はこんな感じになります。
お?毒キノコかな?
そして屏風岩。大きな一枚岩でクライマーの聖地との事ですが、さすがにこの日は登っている人は見えませんでした。
このあたりからお日様が出たり引っ込んだり。このまま晴れてくれないかなぁ。
と、黙々と進んでいたら本谷橋に到着。
横尾大橋と涸沢のちょうど中間地点にあるので、みなさん休憩中。
後ろからも続々と登山者がやってきます。5分ほど休憩させてもらいました。
そしてここ本谷橋から先は、さらに急な坂道になります。シンドイわぁ(T_T)
重い荷物を背負っての、さらなる急登は本当に辛い...
しかしここで、景色から霧が抜け始め、その合間から南岳が見えてきました。
そして涸沢のお隣、本沢も。
この本沢は、紅葉や黄葉も始まっていました。
そして、
涸沢ヒュッテの南側斜面の紅葉や、
さらに涸沢のテント場と、その向こう側に涸沢小屋が見え始め、
振り返ると屏風岩も綺麗に見えて始めてました(^_^)
さぁもう少しでお昼休憩だ、頑張るぞ!
綺麗に色づいた紅葉の中を進んで行くと、
涸沢ヒュッテと涸沢小屋との分岐。今日は涸沢小屋方面へ進みます。
その分岐からはまたしばらく林の中ですが、
その林を抜けると...
今日のゴールである穂高岳山荘と、
最後の難関ザイテングラートまで見渡せました。涸沢は2,309m、穂高岳山荘は2,996mなので、残り標高差690mも残っています(^_^;)
そして明日目指す奥穂高岳方面。
中央の山が奥穂高岳、たぶん。
そして今日のお昼休憩ポイントの涸沢小屋まであと少し。
この辺りも紅葉というか黄葉が始まっていました、綺麗だなぁ。
もうクッタクタになりながらも、
ようやく涸沢小屋へ到着!かなり疲れたから、ここで1泊した方がいいかなぁ...
ま、とりあえずここでガッツリお昼休憩です。カレーライス1,000円なりぃ!
カレーライスのおかずは、涸沢ヒュッテとテント場の風景。紅葉もカラフルなテントも綺麗だな。
カレーライス美味しゅうございました。ごちそうさまでした、お腹いっぱい(^_^)
登ってきた時は疲れて弱気になったけど、さらに天気も良くなったし体力も多少復活したので、穂高岳山荘へ向かうことにしました。
ここからは完全に森林限界を超えて、岩だけの世界になってきます。
落石に注意しながら、歩きづらい枯れた沢を登って、そして横断していきます。
難所であるザイテングラートには、すでに沢山の登山者も見えます。
標高も上がってきてすぐに息が上がるし、もうクタクタ。
天気がよくなったのは本当に有りがのだけれど、
ザイテングラートの取り付きまでが、また急な坂道で登りにくい...
とは思いつつ夢中になって登ってたら、いつの間にかずいぶんと登ってきました。
そして、いよいよザイテングラート突入です!
このザイテングラート、クサリ場などがあるけれど想像していた程ではなく案外と登りやすい。
でも落石には要注意。浮石も所々にあります。
こんな岩場にイワツメクサ、カワイイなぁ。
お、あと20分!?
いやいや20分なんていう距離じゃないでしょ(涙
振り返ると、筋雲の影が山々にあたって縞模様が見えました。こんな影を見たのは初めて。
はるか下に見える涸沢ヒュッテやテント場は、もう完全に日陰になっていました。
それからは、へろへろになりながらゆっくりと、それはゆっくり登り続けて、そして人が見え始めて、
穂高岳山荘のシルエットが!もう少し...
着いた...
もうクッタクタですわ(*_*; 早くチェックインして休憩せねば...
看板が新しくなってる! pic.twitter.com/wFJZdXIvib
— たけめ まえかわ@波よ来い 6発程来い (@maekawamaekawa) 2018年8月12日
次回、奥穂高岳に1泊2日で登山!穂高岳山荘から前穂高岳、重太郎新道を下って紅葉真っ盛りの上高地へ下山編へ続きます。
【参考リンク】穂高岳山荘