今回登ってきたのは空木岳!深田久弥100名山の一座で、中央アルプス中程にそびえる標高2863mを誇る山。
お隣の木曽駒ヶ岳にはロープウェイもあり沢山の登山客や観光客が訪れますが、それに比べてここ空木岳に登山客はあまり訪れない静かな百名山。そして幽霊が出る避難小屋で有名な「空木平避難小屋」があります。
今回登ってきた池山尾根コースは、なかなか手ごわいコースとの事なので、途中で1泊してからの空木岳へ登る計画を立てました。そんな計画で、ちょうど良い場所に建っているのが空木平避難小屋なんです。
もしもお会いできたら、ネタとしても面白そうかも…なんて怖いもの見たさもあって登ってきました。
ということで、その空木平避難小屋で1泊するまでをサクッとレポート。
空木岳への登山プラン
空木岳へは、
- 池山尾根コース
- 倉本口コース
- 宝剣岳からの縦走コース
が主なコースとなりますが、一番メジャーなのは池山尾根コース。今回はこの池山尾根コースを単純往復としました。
1日目は、菅の台バスターミナルを出発して空木平避難小屋まで。
2日目は、空木平避難小屋から空木岳へ。そして菅の台バスターミナルまで下山。
という登山計画です。
空木岳へのコースタイム
池山尾根コースの往復を計画したブログ主。登りも下りも標準コースタイム通りの
登り:空木平避難小屋まで5時間半
下り:空木平避難小屋から空木岳までの1時間を含めて5時間半を計画しました。
しかし、実際には登りは6時間、下山も7時間ほどかかってしまいました。(下山の時間は、空木岳山頂で長居した時間も含む)
標高差およそ2000mの急登!
この池山尾根コースは、菅の台バスターミナルからの標高差はおよそ1800mもあります。
池山林道終点から出発できれば、標高差およそ500m、時間にして1時間あまりも節約できます。
空木岳への登山だけなら、林道の駐車場や駒ヶ根高原スキー場の駐車場に駐車するのも十分ありだと思います。
快晴の菅の台バスセンターを出発
おはようございます、朝9時の菅の台バスターミナル横の駐車場にやってきました。名古屋を6時に出発するというのんびり山行。菅の台バスターミナルまで2時間あまりで到着できるのはありがたい。
上記の通り、池山林道終点の駐車場まで行ければ片道1時間も短縮になるのですが、まぁ有料駐車場の方が安全に駐められるかなぁという算段。ちなみに1日800円に値上げされていました(涙
いつもはこの道を登っていって、駒ヶ岳ロープウェイで千畳敷カールへ行くのですが、
今日は池山尾根コースでの空木岳なので、まずは駒ヶ根高原スキー場方面へ進みます。
しばらく一般道を進み、登山口へ向かいます。さすがに名古屋に比べれば”ひんやり”とした空気で気持ちがいいし、この日はとにかくいい天気だ♪
と、いきなり登山道の入り口があります。
といっても本格的な登山道の入り口というわけではなくて、池山林道をショートカットする道。
最初の林を抜けると駒ヶ根高原スキー場の駐車場に到着。
ここにも数台の車が駐車していました。ここに駐車してもよかったかな…?
と、こんな感じで最初の頃の登山道は、林道をがっつりショートカットして進んでいきます。
麓の楓の葉っぱは、ちょうどいい感じで紅葉してました。
そして池山林道終点に到着。林道が通じていればここまで車で来れますが、この日は通行止めのため駐車できない状況でした。
この終点から見える南アルプス、北岳から間ノ岳、農鳥岳かな?ちょっと雲がかかってきちゃった。
そしてここからが本格的な登山道になるので、
ここから先は登山装備のない人は入らないように。豚コレラ…
と、本格的な登山道になると思いきや、しばらくはとても歩きやすいなだらかな上り坂が続きます。落ち葉を踏むカサカサという音が心地いい。
篭ヶ沢岩窟(こもりがさわがんくつ)。
まぁ、今回はパス。
いい感じの紅葉だ。
林道終点から30分ほどでタカウチ場に到着。ここで池山とその巻道の分岐なのですが、
せっかくなので、池山の山頂まで寄り道することに。
このあたりの楓もきれいだなぁ。
そして池山の山頂に到着、まぁまぁな急登を登るので、さすがにちょっと疲れた(^^;
北側に見えるあれは…
ロープウェイ駅から千畳敷カール、乗越浄土、そして宝剣岳。
木曽駒ヶ岳は向こう側で見えてないね。
南アルプスは北岳がチラリ?
そして池山山頂から下っていくと池山小屋に到着。それにしてもキレイだし立派な避難小屋だこと!
池山小屋の前にある水場で今日と明日の2日分のお水を確保。でもこの日のこの水場の水の出がイマイチ悪かった。
こんなキレイな避難小屋が、もっと標高高い場所にあったら良かったのだけれど…などと思いながら少し休憩。そして遊歩道経由で尻無へ向かいます。
ここまで登ってくると広葉樹の葉っぱはすでに落葉。まぁ11月では当然だよね。
そして尻無に到着。勾配がキツイ登山道に、だんたんしんどくなってきた…
そしてほどなくマセナギに到着。って迷い尾根って物騒だなオイ。
そしてこのあたりから、登山道はさらに急登になってくる。
そしていよいよ大地獄と小地獄と呼ばれる難所に突入!
こんな狭くて急峻な尾根道を登ったり、
階段が出てきたり、
鎖場が出てくるのですが、整備も行き届いているので油断しなければ大丈夫。
こうして地獄を通過。ブログ主的には、道の危険性よりも急登のキツさの方が堪えた(^^;
しかし急登はさらに続く。さすが標高差約1800mの池山尾根コースは容赦ない。
やっとヨナ沢の頭に到着。
ここで看板に空木平の文字がようやく登場てきた、だいぶ疲れたぞ…
木々の合間から宝剣岳、ガスがかかってきちゃった。
もうブログ主はヒィヒィ言いながら、ようやく空木平分岐に到着。ここから空木平避難小屋までは緩やかに下り道。
想定よりも若干歩みが遅くなって、だいぶ日が傾いてきちゃった。
雪の重みで水平方向に曲がってしまった木々の間を進んでいくと、
お!
ここが噂の空木平避難小屋
空木平避難小屋に到着!おばけ屋敷の割にはとってもきれいだ(失礼
室内もとってもきれいな空木平避難小屋。
16時過ぎの時点で気温は2℃、朝はマイナス10℃くらいは覚悟しなきゃね。
風邪引かないように下着を着替えて、そして食事も終了。
それでも時間はまだ17時半。携帯の電波も届かずやることないので寝ることに。
それにしても今夜は他の登山者はいない様子…
一人ぼっちの空木平避難小屋の夜が迫る…
空木平避難小屋の外は風が強いらしく、ビュービューと風が鳴ってる。
ご飯食べてる間にも室内はバキバキ音がしてたし、もしかして既にいらっしゃるのかしら(;゚Д゚)
寒い避難小屋で、寝袋に包まるブログ主…
……………………
と、時間は朝6時前…夜明け直前の空木平避難小屋、おはようございます。
23時頃にトイレで目が覚めただけで約11時間も爆睡してしまった…
【結論】いらっしゃいませんでした。たぶん。
次回、空木岳からの絶景を眺める編に続きます。